写真教室petit  > カメラの使い方 > アスペクト比による違い

アスペクト比って、どう使いわければいいのですか?

アスペクト比とは、画像サイズの比率のことです。

それぞれの特徴を理解して使い分けましょう。

<デジタル化でアスペクト比>

​デジタルカメラになってから、その比率を自由に変えることが容易になりました。

ここでは、Olympus pen LP-9のアスペクト比を参考に、まずはどんな比率があるのか見ていきましょう。

 

  • 4:3(コンデジから普及した比率、テレビ等に対応)

  • 3:2(35mmフィルムの比率)

  • 16:9(APSフィルムの比率、液晶モニター、テレビ等に対応)

  • 1:1(スクエア)

  • 3:4(縦位置構図)

以上のように、5つの選択肢の中からアスペクト比を選べるようになっています。

()の中を見てもらうとわかりますが、デジタル時代ならではの比率もあり、PCや液晶モニター、テレビなどに合わせて、便宜上うまれた比率もあります。

小型カメラしか知らない人にとっては、35mmサイズが一般的な写真のサイズなので、フィルムと同じようなアスペクト比にしたい場合は、3:2にするといいでしょう。初期設定でも、おそらく3:2がデフォルトになっていると思います。

【縦位置も選べる】

Olympus penというと、今ではすっかりミラーレスカメラの代名詞ですよね。先駆けとなったミラーレスカメラは毎年チューンアップされ、すでに9世代目に達しています(2018年4月現在)。

ただ、ミラーレスカメラが誕生する以前。Olympus penといえば、ハーフサイズカメラのOlympus penを思い浮かべるのが一般的でした。私も実際、ハーフサイズカメラのOlympus penを所有していますし、今も愛用しています。

このハーフサイズカメラの特徴は、

  • 通常の倍の枚数が撮影できる

  • 縦位置構図で撮れる

という点。どういう原理かというと、こういうことです。

分かりますでしょうか?この2つの図は、写真フィルムを表しています。

上が一般的な35mmの横位置構図で、下がハーフサイズカメラです。撮像部分が半分になるのでハーフサイズ。結構単純な原理でしょ?

ミラーレスのOlympus penは、当初、縦構図のアスペクト比は選択できない仕様でした。個人的には、その仕様に粋さを感じなかったというか、「ここで縦位置が選べたら、なんかOlympusやる〜って思うのにな」なんて思っていました。

​そんな声があったからかどうかはわかりませんが、その後、3世代目で縦位置が選択できるようになっています。たぶん、デジタル世代から写真をはじめた人には全くどうでもいいことかもしれませんが…。

<アスペクト比の使い分け

アスペクト比は、以下のような質問事項に当てはまるかどうかを基準にして、選ぶようにしてみてください。

Q.HP素材などで使用したい、または、プリントして楽しみたい

中には、HPやWebサイトの素材として写真を使いたい方もいらっしゃると思います。そんな方は、Webサイトのページの比率に合わせてアスペクト比も選ぶといいですね。

おそらく、4:3や16:9の比率が、Web素材として使いやすいと思います。

中には、プリントして額装し、部屋に飾りたいという方もいらっしゃるかもしれませんね。その場合は、A4のプリント用紙≒3:2なので、3:2のアスペクト比が無駄ありません。

余白をわざと作るのも面白いので、このあたりは完全に好みです。

Q.動きを出したい、または、安定した印象に仕上げたい

動きのあるアスペクト比を選びたいなら、縦横の比率が同じでない、長方形のアスペクト比を選びましょう。

一方で、安定した印象に仕上げたいならスクエアがおすすめ。ただのリンゴ1個を撮影しただけでも絵になり、ポートレイトでも良い演出ができるようになります。

<なぜ、わざわざ 6:6なの?>

Instagramの流行などもあってか、スクエア型(ましかく)のアスペクト比を選択する方も多くなっていると思います。アスペクト比の「1:1」です。

 

しかし、以前のカメラは、スクエアのアスペクト比は「6:6」と表示されることのほうが一般的でした。

 

​なぜ、そうなのか。それは、フィルム時代のアスペクト比の名残が関係しています。

【フィルムの比率とは?】

カメラによって、フィルムの比率(サイズ)が少しずつ違います。

  • 小型カメラ (3:2/35mmフィルム、16:9/APSフィルム)

  • 中判カメラ(6×4.5、6×7、6×6)

  • 大判カメラ(4×5、8×10)

ディスクフィルムとか、110(ワンテン)フィルムとか、大判なら8×10(エイトバイテン)よりも大きなサイズとか、フィルムの種類自体も、もっとたくさんあります。

一般的には、

  • 35mm(サンゴー)

  • 6×4.5(ロクヨンゴ)

  • 6×7(ロクナナ)

  • 6×6(ロクロク)

  • 4×5(シノゴ)

  • 8×10(エイトバイテン、バイテン)

などと呼ばれていますが、これらは比率というか、実際のフィルムサイズです。35mmはミリ単位ですが、その他はインチ単位の数字になります。1inch=2.54cmですので、換算してみると、結構大きなフィルムサイズであることがお分かりいただけるのではないでしょうか?

<35mmは、天才しか撮れない?>

「自分は写真が下手だ…」と、落ち込んでいる方。正直、長方形のアスペクト比は、とっても撮影するのが難しいんです。

どこから出てきた話かわかりませんが、「35mmでうまく撮れたら、天才だ」というほど、この比率はかなり難しいんです。

私は学生時代、大学の教授に「36枚撮りのフィルムで、1枚いい写真があったら大したものだ」と言われました。

みなさん、「私は写真が下手なんだ…」と、落ち込んでいませんか? ちょっと偉そうに言わせてもらえれば、正直そんなの当然です。落ち込む前に、とにかくがむしゃらに撮影しましょう。

ちなみに、ノートリ(トリミングしない)で写真を撮るのも至難の技。「決定的瞬間」という言葉の生みの親、アンリ・カルティエ=ブレッソンですら、1枚だけノートリの作品があるくらい、実は結構難しいんです。

だからといって、トリミングを前提としてばかりでも腕が上がりません。

これまでまったくアスペクト比について考えたことがなかった人は、一度、写真の比率を変えて撮り比べてみてはいかがでしょうか? 画角についての意識が変わるかもしれません。